2014年1月26日日曜日

オシロスコープを使って赤外線リモコン信号を見る:受信波形と送信波形の違いについて

前回オシロスコープを購入したので、さっそく赤外線リモコンの信号を詳しく見てみることにしました。

使ったリモコン
EIZOのモニタについているリモコンを使用しました。とりあえず手元に一番近かったのでこれにしました。モニタの明るさ、入力切り替え、画質調整をするためのリモコンです。
EIZOのモニタとリモコン

赤外線受信時の波形
まず赤外線受信モジュールが載っている回路を作成(文献[1])したうえで、それぞれの電圧変化を計測することにしました。回路上の赤外線受信モジュールのGNDとVOUTにプローブを当てて、受信時の波形を計測しました。
赤外線受信モジュールの出力波形

信号の始まり(Leader部)に9msecと4.5msecのon-offがあるのが分かりました。こちらを参考にすると、この信号は「NECフォーマット」のようです。そのあとで01のビットが続いているということが分かりました。

赤外線発信時の波形
赤外線LEDが載っている回路を作成(文献[1])し、LEDの両端にプローブを当てて電圧変化を計測しました。受信モジュールの波形と大まかな外形は似ています。しかし、各波形の中に細かいon-offがあります(オレンジ色で塗りつぶされたように見える部分)。
赤外線送信用LEDの出力波形:横軸は1目盛りが5ミリ秒
(縦軸の電圧は正負が逆になっています)

次に、一つのビットを拡大して表示してみます(上画像の赤い四角の部分)。そうすると、一つのビットの中に38kHzの細かいパルスが見えてきました。
赤外線送信用LEDの出力波形:横軸は1目盛りが100マイクロ秒

なぜこのようにしているか、という疑問の答えはここにありました。送信波形を38kHzで出力することで消費電力を抑えながら感度を上げているということなんですね。

参考文献
[1] 『僕のArduino工作ノート』 鈴木哲哉著 ラトルズ (初版)p.212

2 件のコメント:

  1. 38kHz変調は消費電力を抑えることが目的ではなく外乱光の影響を小さくすることが目的です。

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  2. コメントありがとうございます。

    外乱光の影響とは、蛍光灯の周波数(100Hzや120Hz)の影響でしょうか。
    38kHzがベストである理由をご存知でしたら、コメントいただけると幸いです。

    (自分でもちょっと調査してみます)

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